はじめに
これまでの組織は、「トップが指示を出し、メンバーが動く」というスタイルが一般的でした。
しかし、時代は大きく変わりつつあります。
一人ひとりが自分で考え、選び、行動していく。
そんな自律型の組織が、これからのスタンダードになっていくと良いなと思いませんか?
Cocoro’O’Dorもまた、 単なる企業ではなく、クリエイターや起業家たちが自分らしく挑戦できるプラットフォームになるべく、少しずつ仕組みづくりを進めています。
今回は、そのイメージのヒントにもなっている「DAO」という組織論についてご紹介します。
DAOとは何か?
「DAO(Decentralized Autonomous Organization)」とは、
辞書的に直訳すると「分散型自律組織」。
もともとはブロックチェーン技術とともに生まれた概念のようですが、
その本質は「中央集権的な管理者がいない組織」という考え方です。
従来の組織では、上司がいて、指示を受けて動く。報酬も、ポジションや年功に応じて決まるというのがスタンダードでした。
DAO型の組織には「上から命令されるのではなく、自分で選び、自分で動く」という考え方が根本にあります。指示する人がおらず、それぞれが「やりたいこと」「できること」を持ち寄り、成果に応じて報酬を得るスタイルです。
ゲームの世界で言うと、ギルドのクエストボードからそれぞれのパーティーがクエストを選んで、クリアしていくイメージですね。
この概念は、これからの組織の在り方そのものを変える可能性を秘めたものだと私は考えています。
DAO的な仕組みの特徴
DAO的な組織には、こんな特徴があります。
- ジョブボード(やるべき仕事リスト)が用意される
→ メンバーはそこから、自分が挑戦したいタスクを自由に選ぶ。 - 成果に応じて報酬が支払われる
→ ポジションではなく、貢献度に応じてリターンが決まる。 - 自律性と協働性のバランスがある
→ 「放任」ではなく、「自分で選び、仲間と協力してゴールを目指す」スタイル。 - 自分の意思でチャレンジできる
→ 「誰かにやらされる仕事」ではなく、「自分で選んだ挑戦」を積み重ねていける。
この仕組みは、働き方においても、
キャリアにおいても、
より自分軸で生きるためのサポートになるはずです。
Cocoro’O’DorにおけるDAO的アプローチ
今のCocoro’O’Dorでは、まだ完全なDAOの仕組みができているわけではありません。
現在は、私が中心となり、業務委託さんにお仕事を割り振る形をとっています。
(いわば「ジョブボード管理」を私が担っている状態です)
でも、これから目指したいのは、
もっとオープンなジョブボードを設けて、
クリエイターや起業家が、
- 「これにチャレンジしたい!」
- 「このスキルを活かしたい!」
と自ら手を挙げられる仕組みを作ることです。
そして、それぞれの挑戦に対して、
成果報酬やリターンをきちんと設計し、
Cocoro’O’Dorというプラットフォームが、
挑戦する人を後押しする存在になれたらと思っています。
「誰かに雇われる」ではなく、
「自分で仕事をつかみに行く」。
そんな場所に育てていきたい。
それが、私たちが描くCocoro’O’Dorの未来像です。
DAOの課題
ここまで、DAOの可能性にスポットを当ててお話をしました。
しかし、理想だけでは運営が成り立たないということもあります。
私が以前運営として活動していたオンラインサロンは、700人以上が在籍する規模になっていました。
その中でふと客観的に見直したとき、一部の人が“荒稼ぎ”する構造が生まれていることに気が付きました。
本来であれば、みんなが同じように学び、チャンスを得て、価値を循環させていくはずの場所が、
一部の意図的なポジショニングによって、「利益が偏る場」になってしまっていました。
DAO的な仕組みも、これと似ています。
誰かが管理しない=自由で平等な環境
……のはずが、
「誰も命令できないから、数人の悪意のある人の行動が止められない」という状態にもなり得ます。
信頼に基づいた自律型組織だからこそ、
たった一人でも悪意で行動する人がいれば、すぐに壊れてしまう脆さがあります。
だからこそ、Cocoro’O’Dorでは、ただのDAOごっこに終わらせず、
・価値観を共有できる人たちと丁寧に関係性を育てること
・悪意が入る余地を最小限にする設計やルール作り
を並行して進めていく必要があると感じています。
まとめ
DAOは、単なる流行語ではありません。
それは、一人ひとりが自律的に行動し、共に成長していく新しい組織モデルです。
Cocoro’O’Dorも、まだ道半ばですが、
「自分らしく挑戦できる場所を作りたい」という想いを叶えられるよう
これからも、挑戦する仲間とともに、一緒に組織を育てていきたいと思います。